注目のスタートアップ

合成生物学による天然由来希少有用成分の微生物発酵生産を手がける「ファーメランタ」が20億円調達

company

2025年8月29日、ファーメランタ株式会社は、総額20億円の資金調達を発表しました。

今回の資金調達により、累計調達額は48億円となりました。

ファーメランタは、合成生物学を用いた天然由来希少有用成分の微生物発酵生産を行っています。

製品開発パイプラインは複数あり、一部の化合物については既存市場の製品単価を下回る実用生産収量をラボスケールで達成しています。

現在、CDMO(医薬品開発製造受託機関)と連携し、さらなるスケールアップが可能な体制の整備を進めています。

今回調達した資金は、開発パイプライン拡大に伴う研究開発費用、ラボからパイロットスケールへのスケールアップ開発体制の強化、商業化を前提とする事業開発体制の強化などに活用する予定です。


植物が作り出す化合物は医薬品などさまざまな原料として広く活用されています。現代においても構造が複雑な化合物は、化学合成ではなく植物から直接抽出されているものがあります。たとえば、鎮痛薬であるモルヒネ、抗がん剤であるパクリタキセルなどが挙げられます。

一方、農業による生産方法は、不安定な供給や不安定な成分といった課題を抱えています。また、植物から抽出できる成分は少量であり、精製が難しく高いコストがかかります。さらに、広大な土地、大量の水、エネルギーも必要となります。そのため、持続可能かつ安価に製造できる生産プロセスの確立が求められているのです。

このような背景のもと、ファーメランタは大腸菌などの微生物の遺伝子を導入・操作し、目的の物質を発酵生産させる技術を通じ、天然由来の希少成分を持続可能かつ安価に生産することを目指しています。

企業の成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との連携・提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ プロセス ヘルスケア 医薬品 基盤技術 微生物 技術 株式会社 植物 植物由来 生産 発酵 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

スキマバイトサービス運営の「タイミー」が「KDDI open innovation fund」から資金調達
2021年8月30日、株式会社タイミーは、KDDI Open Innovation Fund 3号(運営者:グローバル・ブレイン株式会社)と投資契約書を締結し、KDDI株式会社との業務提携の検討を目的…
コネクテッドバッテリー「MaBeee」を展開する「ノバルス」が「象印マホービン」と資本業務提携
2022年10月11日、ノバルス株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、象印マホービン株式会社です。 ノバルスは、乾電池を使う製品のモニタリングや遠隔での出力制御を実現するコネク…
マルチモバイル決済プラットフォーム「elepay」などを展開する「ELESTYLE」が「三井住友カード」と資本業務提携
2024年3月4日、ELESTYLE株式会社は、三井住友カード株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 モバイル決済ソリューションを中心としたFintechの領域の推進における協業につ…
ヘリカル型核融合炉の開発を目指す「Helical Fusion」が8億円調達
2023年4月5日、株式会社Helical Fusionは、総額約8億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Helical Fusionは、ヘリカル方式にさらなる独自の最先端技術を取り入れた、世…
iPS細胞を用いた心筋再生医療の事業化を目指す「Heartseed」が20億円調達
2023年5月25日、Heartseed株式会社は、総額20億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Heartseedは、iPS細胞を用いた心筋再生医療の事業化を目指すバイオベンチャーです。 心…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集