注目のスタートアップ

LTP(低融点熱可塑性推進薬)を開発する「ロケットリンクテクノロジー」が6億円調達

company

2025年7月11日、株式会社ロケットリンクテクノロジーは、総額6億円の資金調達を発表しました。

ロケットリンクテクノロジーは、誰でも宇宙で活躍できる社会の実現を目指し、LTP(低融点熱可塑性推進薬)の研究開発を行っています。

また、新しい打ち上げ方式・回収方式の研究や、ロケット技術を活用した教育・人材育成なども展開しています。


2010年に約27兆円だった世界の宇宙ビジネス市場は、2023年には約54兆円へと倍増し、2040年には140兆円を超えると予測されています。この著しい成長の背景には、超小型衛星技術の進化により打ち上げコストが大幅に低下したことがあります。これにより、スタートアップ企業の市場参入が加速し、宇宙産業の裾野が急速に広がっています。

また、ロケットや人工衛星の打ち上げ数も急増しています。2014年には221機だった小型人工衛星の打ち上げ数は、2023年には2901機にまで拡大しました。こうした動向は、宇宙ビジネスがかつてないスピードで発展していることを如実に示しています。こうした宇宙ビジネスの成長に伴い、ロケットのさらなる発展に向けた研究開発も加速しています。

このような流れのもと、ロケットリンクテクノロジーはLTP(低融点熱可塑性推進薬)の研究開発などを進めています。

従来の固体推進薬には複数の課題があります。まず、従来のHTPB系推進薬は、硬化に数日かかるうえに、硬化後は形状の変更ができないため、製造コスト面で大きな制約となっています。加えて、推進薬の修復や再利用が難しく、打ち上げごとに新たに製造する必要があるため、柔軟な運用や即応性に欠けるという課題も抱えています。

LTPは熱可塑性樹脂を主成分とし、加熱で軟化し冷却で固化するという特性を有しています。この可逆的な性質により、推進薬の成形や修復が容易になり、製造工程の大幅な短縮を実現します。

企業の成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ ものづくり ロケット 宇宙 宇宙ビジネス 株式会社 燃料 研究開発 製造 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

プロフィールサイト「lit.link」やコミュニティSNS「WeClip」を展開する「TieUps」が「J.フロントリテイリング」と資本業務提携
2023年6月29日、TieUps株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、JFR MIRAI CREATORS Fundです。また資金調達とあわせ、大丸松坂屋百貨店やパルコを傘下…
チェーンストアECの垂直立ち上げプラットフォーム「Stailer」提供の「10X」が15億円調達
2021年7月28日、株式会社10Xは、総額約15億円の資金調達を実施したことを発表しました。 小売チェーン向けのECプラットフォーム「Stailer(ステイラー)」を提供しています。 スーパーマーケ…
ニュース・アプリ運営の「スマートニュース」が米国事業の加速のために31億円調達
2019年8月5日、スマートニュース株式会社は、総額31億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、日本郵政キャピタルなどです。 スマートフォン・タブレット向けニュース・アプリ「Smart…
歴史的建造物の活用を起点としたまちづくり事業「NIPPONIA」を展開する「NOTE」と「シナジーマーケティング」が資本提携
2022年12月20日、株式会社NOTEは、シナジーマーケティング株式会社と、資本提携契約を締結したことを発表しました。 NOTEは、歴史的建築物の活用を起点に、その土地の文化資産を尊重したエリアマネ…
「セキュア」と「ヘリックス」 現場DXを推進するクラウド型ウェアラブルカメラを共同で提供開始
2022年8月15日、株式会社セキュアと株式会社ヘリックスは、ウェアラブルカメラで撮影した映像を活用して現場DXを推進する新たなクラウド・AIソリューション「フルスタックカメラ ウェアラブルタイプ」の…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集