注目のスタートアップ

非侵襲的大腸がんスクリーニングAIの研究開発・実用化を進める「Boston Medical Sciences」が資金調達

company

2024年10月8日、グローバル・ブレイン株式会社は、Boston Medical Sciences株式会社に出資を実行したことを発表しました。

Boston Medical Sciencesは、ハーバード大学医学部とマサチューセッツ総合病院で教員・研究者を務める医師が2023年4月に設立した企業です。

下剤不要のバーチャル内視鏡検査システム「AIM4CRC」を開発しています。

高精度な仮想的腸管洗浄AIとポリープ検出AIにより、下剤による前処置が不要のバーチャル内視鏡検査システムです。


2023年のがんの罹患者数予測は、約103万人で、死亡数は約39.5万人です。

がんによる死亡者は全死亡者数の約25%を占めています。また、がんは1981年から連続で日本の死因の第1位を占め続けており、まさに国民病といえる状況です。

2019年の統計によれば、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は、男性が65.5%、女性が51.2%であり、2人に1人以上ががんを経験することがわかっています。

それにもかかわらず、「平成28年国民生活基礎調査」では、40歳~69歳のがん検診受診率はもっとも高い肺がん検診でも、男性が51.0%、女性が41.7%と低く、これはOECD加盟国34か国の中でも最低水準です。

9割のがんは早期発見と早期治療により治療可能であるため、受診率の向上は日本にとって喫緊の課題となっています。

とくに大腸がんは、罹患率がもっとも高く、死亡数は肺がんに次いで2位ですが、大腸がんの検診受診率は2022年において45.9%(40歳~69歳の男女)と依然として低く、その改善が求められています。

大腸がんの検査には、便潜血検査や、より精密な検査として直腸指診、注腸造影検査、下部消化管内視鏡検査などがあります。しかし、注腸造影検査や内視鏡検査は、下剤を使って腸内を空にする必要があったり、内視鏡を挿入したりと身体的・精神的に負担が大きいため、検査への抵抗感が強いという課題があります。

こうした課題に対し、Boston Medical Sciencesは、下剤が不要なバーチャル内視鏡検査システムの研究開発を進めています。これにより、患者の身体的・精神的負担を軽減し、検診の受診率向上と大腸がんによる死の根絶を目指しています。

研究開発を進めるには資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB がん 検査 研究開発
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

健康管理サービス「けんさぽ」を提供する「Personal Health Tech」が資金調達
2025年7月10日、株式会社Personal Health Techは、資金調達を発表しました。 引受先は、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズです。 Personal Health Techは、従業…
3Dアバターを活用したバーチャル店員「xR Cast」を提供する「kiwami」が2.4億円調達
2024年4月18日、株式会社kiwamiは、総額2億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 kiwamiは、3Dアバターを活用したバーチャル店員「xR Cast」を提供しています。 …
医療施設向け診療支援システム「スマートリハ」を開発する「INTEP」が資金調達
2024年10月1日、株式会社INTEPは、資金調達を実施したことを発表しました。 INTEPは、医療施設向け診療支援システム「スマートリハ」の開発や、⾝体機能レコードシステム「FG-001」の開発・…
遍在型汎用人工知能(AGI)の研究開発を進める「Third Intelligence」が80億円調達
株式会社Third Intelligenceが、総額80億円を調達したことがわかりました。 Third Intelligenceは、株式会社松尾研究所が推進してきた新たなAI開発をカーブアウトする形で…
データ・AI活用やデジタルビジネスのコンサルティングなどを手がける「データミックス」が1.22億円調達
2024年4月2日、株式会社データミックスは、1億2,200万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、NTTファイナンス株式会社と株式会社FEインベストです。 データミックスは、データ・…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集