注目のスタートアップ

ブロックチェーンを活用した次世代型ファイルセキュリティシステム「JUGGLE」を提供する「Opening Line」が資金調達

company

2023年6月5日、株式会社Opening Lineは、資金調達を実施したことを発表しました。

Opening Lineは、次世代型ファイルセキュリティシステム「JUGGLE(ジャグル)」を提供しています。

アップロードするファイルに対して安全性の高いパスワードを自動で生成し、さらにブロックチェーン技術と暗号化技術により秘匿性の高いファイル共有と快適な操作環境を実現しています。

今回の資金は、「JUGGLE」の機能強化、開発、販売体制の強化に充当します。


近年、企業や自治体などで見かけるファイル送信の手法、PPAPが問題視されています。

PPAPとは、「P:パスワード付きZIP暗号化ファイルを送ります」「P:パスワードを送ります」「A:暗号化」「P:プロトコル」の頭文字からとられているものです。

第三者にファイルを送る際に、パスワード付きのZIPファイルで送り、そのパスワードを別のメールで五月雨式に送るというファイル共有の方法です。

この方法は一見セキュリティ対策になっているように見えますが、実は複数の問題点があり、日本情報経済社会推進協会の大泰司章氏がPPAPという名称で問題提起を行いました。

パスワード付きZIPファイルには、その中にマルウェアなどが仕込まれていても、セキュリティソフトによって検知できないという問題があります。実際にこの仕様を悪用した攻撃が行われ、日本企業の間で被害が広がりました。

また、パスワード付きZIPファイルとそのパスワードはメールで送られることが多いのですが、このメールが盗み見られているのであれば、この方法はセキュリティ的にまったく無意味になってしまいます。

さらに多くのPPAPでは、ZIPファイルとそのパスワードを同一の宛先(メールアドレス)に送信することが多いため、誤送信対策としても意味をなしていません。

こうした問題は広く認識されるようになってきており、企業では新たなファイル共有の方法が模索されています。

Opening Lineは、ブロックチェーンを活用したセキュリティ的に強固な仕組みでファイル共有を行うことができる「JUGGLE」の提供により、企業の安心・安全なファイル共有を支援しています。

適切なセキュリティの構築ができず顧客や社会に損害を与えてしまうと大きな損失となるため、セキュリティ対策はコストと捉えるのではなく、事業活動・成長に必須のものと位置づけ、投資と捉えることが重要だと経済産業省は示しています。「冊子版創業手帳」では、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期に実施できるセキュリティ対策について詳しく伺っています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ システム セキュリティ ブロックチェーン 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
起業するには何から始める?誰でもできる起業の仕方や手続き【5ステップで解説】
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

スポット・コンサル・サービス提供の「ビザスク」が社外役員マッチング「ビザスクboard」をリリース
2020年12月21日、株式会社ビザスクは、「ビザスクboard」を提供開始することを発表しました。 「ビザスクboard」は、企業に対して適切な社外取締役や社外監査役を完全成功報酬型でマッチングする…
中小企業製造業工場向け案件管理・経営判断支援SaaS「monit」運営の「トランスミット」が1.24億円調達
2021年10月14日、トランスミット株式会社は、総額1億2,400万円の資金調達を実施したことを発表しました。 中小企業製造業工場の案件管理や経営判断を支援するSaaS「monit(モニット)」を運…
OMOプラットフォームサービスを提供する「Tangerine」と「アプリックス」が資本業務提携
2023年7月26日、株式会社アプリックスは、Tangerine株式会社と、資本業務提携を開始することを発表しました。 Tangerineは、OMOプラットフォーム「Store360」として、「Sto…
「松竹」がNFTにより「推し活」を支援するWeb3スタートアップ「プレイシンク」に出資
2023年5月11日、松竹株式会社は、CVCである松竹ベンチャーズ株式会社が運営する「松竹ベンチャーズ1号投資事業組合」を通じ、株式会社プレイシンクに出資したことを発表しました。 プレイシンクは、NF…
サイバー・セキュリティ関連サービス提供の「ココン」が19.5億円
2020年12月8日、ココン株式会社は、総額19億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 セキュリティ診断やペネトレーションテスト(侵入テスト)をはじめとするサイバー・セキュリティ関連…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集