注目のスタートアップ

IoTセンサー「AIBeacon」・ターゲティング広告「アドインテAIGeo」など展開の「アドインテ」が52億円調達

company

2022年1月24日、株式会社アドインテは、総額52億円の資金調達を実施したことを発表しました。

Wi-FiセンサーとiBeaconが一体になったアプリ不要のIoTセンサー「AIBeacon」や、リアルな行動にもとづいたターゲティング広告「AIGeo」、リテールメディアプラットフォーム「BRAND LOOP Ads」、OMOマーケティング事業、歯科業界に特化した求人サイト「メディクル」などを展開しています。

「AIBeacon」は、IoTセンサーを設置することで、スマートフォンを持つ顧客の行動を蓄積/解析し、小売店などのO2Oマーケティングを実現するソリューションです。

従来のビーコンはBluetoothを利用して情報を収集していたため、ユーザーのスマートフォンのBluetoothがオンになっており、かつ、専用アプリがインストールされている必要がありました。

「AIBeacon」は、Wi-Fiでも検知可能で専用アプリも不要であるため、従来のビーコンの課題をクリアし、幅広い顧客情報の取得が可能となっています。

また、ターゲティング広告「AIGeo」と連携することで、店舗内の解析だけでなく来店計測も可能となります。

「BRAND LOOP Ads」は、ID-POSデータなど含めたオフラインデータとデジタル広告を連携することで、消費者の購買行動を分析し、最適なデジタル広告配信や、One to Oneコミュニケーション販促を可能にした、ブランドメーカー特化の広告配信プラットフォームです。

匿名化された情報によって配信・分析を行うため、個人情報を扱うことなくプライバシーに配慮しながらマーケティングを行うことができます。

今回の資金は、「BRAND LOOP Ads」のさらなる拡大や、流通小売・メーカー向けDXソリューション開発の強化などに充当されます。

これまで、デジタルマーケティングでターゲティングを行う際には、Cookieという個人のWebサイトでの行動を把握するためのデータを利用していました。

しかし、2018年5月に個人情報保護の観点から、EU域内における新たな個人情報保護規則として「EU一般データ保護規則(GDPR)」が施行され、Cookie規制が強化されました。これにより世界中でCookie規制が進んでいます。

このようにオンラインにおけるプライバシー配慮の流れは強まっており、デジタルを活用したマーケティングを実施したい小売業などは、個人情報を扱うことなく顧客ごとに最適化されたマーケティングを行うことができるソリューションを求めています。

アドインテは、O2Oソリューション「AIBeacon」などによって小売のマーケティングDXを支援しています。

「AIBeacon」は、利用者個人を特定できるような情報を取得しないことも特徴としており、プライバシーに配慮したマーケティングを実現することができます。

また、取得したマーケティングデータを活用したリテールメディア事業も展開し、メーカーのマーケティング支援と、小売業の広告収益の確保を行っています。

O2O・OMOマーケティングは、小売業の今後の成長や生存を左右するものとして強く認識されています。このアドインテの資金調達は、オフラインマーケティングDXへの期待の現れといえるでしょう。

デジタル時代において企業を成長させるためには、最新のツールを活用することが重要です。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ AI IoT OMO マーケティング 小売 小売業 広告 店舗
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

オンデマンド乗合タクシー向け配車システム「TAKUZO」などを提供する「バイタルリード」が資金調達
2023年6月20日、株式会社バイタルリードは、資金調達を実施したことを発表しました。 バイタルリードは、オンデマンド乗合タクシー向け配車システム「TAKUZO」の提供や、公共交通計画・観光振興・地域…
インバウンド商談SaaSを提供する「immedio」が3.5億円調達
2024年7月17日、株式会社immedioは、総額3億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 immedioは、インバウンド商談SaaS「immedio(イメディオ)」を提供していま…
電気自動車充電サービス「WeCharge」提供の「ユビ電」が「オリックス」から資金調達
2022年9月27日、ユビ電株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、オリックス株式会社です。 また、オリックス自動車株式会社と業務提携契約を締結したことも併せて発表しています。 …
取締役会運営の効率化を支援するツール「michibiku」を提供する「ミチビク」が2億円調達
2023年5月17日、ミチビク株式会社は、累計2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ミチビクは、取締役会運営の効率化を支援するツール「michibiku(ミチビク)」を開発・提供しています。…
建築現場向けリモート施工管理プラットフォーム「Log System」を提供する「log build」が資金調達
2024年7月22日、株式会社log buildは、資金調達を実施したことを発表しました。 log buildは、建築現場の見える化を実現するプラットフォーム「Log System(ログシステム)」の…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集