注目のスタートアップ

「京信イノベーションC2号ファンド」が農業残渣を原材料としたバイオマス由来の素材を開発する「ジカンテクノ」に出資

company

2023年6月16日、フューチャーベンチャーキャピタル株式会社は、 京都信用金庫及び株式会社京信ソーシャルキャピタルと共同で設立した「京信イノベーションC2号投資事業有限責任組合」(京信イノベーションC2号ファンド)より、ジカンテクノ株式会社に投資を実行しましたことを発表しました。

ジカンテクノは、籾殻などの農業残渣を原材料としたバイオマス由来の素材開発に取り組んでいます。

農業残渣を原料にして、CO2排出量が実質ゼロカウントされるシリカなどの素材を抽出する技術を有しています。


シリカとは、二酸化ケイ素(SiO2)そのもの、あるいは二酸化ケイ素によって構成される物質の総称です。無水ケイ酸、ケイ酸、酸化シリコンなどとも呼ばれています。

シリカは自然界にも数多く存在しており、もっとも一般的な形状は石英です。また砂の主成分でもあります。ほかにも、生物の中にもシリカによってガラス質の骨格や殻などを形成するケースがあり、イネ科の植物の殻は多くのシリカを含んでいることで知られています。

産業利用としては、もっとも有名なのが乾燥剤などとして利用されているシリカゲルです。ほかにも研磨剤や、耐熱器具、光ファイバーの原料、エナメル、陶磁器などさまざまな分野で利用されています。

日本は米を主食としていることもあり、毎年一定量の籾殻が排出されます。籾殻は、土壌改良材、堆肥、畜舎敷料などとして再利用されていますが、そのうち約1/3ほどが有効利用されず、廃棄されているという課題があります。

籾殻は約20%のシリカを含み、粉砕しにくく、さらに炭素分が少ないことから、バイオエタノールなどとの原料として不適合となっています。

しかし近年はそのシリカの含有量の多さが注目され、さらに植物性シリカの機能性の高さが明らかになったことで、さまざまな分野での活用が期待されています。

事業の成長には戦略的な資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ バイオマス 素材 開発
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「グリーンイノベーション基金事業/次世代船舶の開発プロジェクト」
2023年11月13日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構は、「グリーンイノベーション基金事業/次世代船舶の開発プロジェクト」に係る追加公募について発表しました。 次世代船舶に係る技術…
建築コンサルティング会社の「ナック」がメタバースを活用した住宅展示場を開発する「ARKLET」に出資
2022年9月7日、株式会社ナックは、株式会社ARKLETに対し、第三者割当増資を引き受け、出資したことを発表しました。 ARKLETは、仮想空間内の住宅内覧システム「Vuildee」を開発しています…
検索しない検索エンジン「aics」開発の「Manifold」が資金調達
2020年3月31日、Manifold株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 検索しない検索エンジン「aics」を開発しています。 タイムライン形式で、受動的・自動的に情報収集を行うことが…
プロダクトセキュリティ関連事業を展開する「Flatt Security」が10億円調達
2024年2月13日、株式会社Flatt Securityは、2024年2月29日付でGMOインターネットグループ株式会社よる約10億円の増資を受けるとともに、GMO-IGが既存株主から発行済株式の6…
月面探査車「YAOKI」を開発する「ダイモン」が1.4億円調達
2023年7月13日、株式会社ダイモンは、総額1億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ダイモンは、月面探査車「YAOKI」を開発しています。 超小型・超軽量の月面探査車です。今後、…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集