「管清工業」が「一般社団法人Carrying Water Project」と協力し世界の水環境を支援するための新会社「CWP GLOBAL」を設立・出資

tips

2022年9月1日、管清工業株式会社は、一般社団法人Carrying Water Projectと協力し、新会社・CWP GLOBAL株式会社を設立し、個人出資者とともに出資を実行したことを発表しました。

管清工業は、上下水道施設の維持管理業・コンサルタントに関する事業や、上水・下水の給排水設備、空調設備の設計、施工に関する事業などを展開しています。

Carrying Water Project(CWP)は、「水を通じて人を、町をつなげ、元気に、幸せにしていきたい。」という思いを掲げ、水を切り口としたアプローチで地域活性化や、水に関するさまざまな世界の問題の解決に取り組んでいます。

管清工業はCWPとの連携により、現地の若者との共生を通じた「国づくり・人づくり・水づくり」プロジェクトを立ち上げました。

CWP GLOBALは、このプロジェクトの一環として設立された企業です。最初の活動国として、厳しい水環境に置かれている東ティモール民主共和国の支援に着手しています。

現地の水環境の工場、人材育成、雇用創出などを目指して活動していきます。

具体的には、上下水道の整備や水のリサイクルシステムの構築、バイオトイレ設置などによる水汚染の低減、上下水道の運用・管理・料金徴収メカニズムなどの開発とサポートによる雇用創出・人材育成、専門技術と教育の支援、コミュニティの提供などを行います。

世界では、安全な飲み水を確保できていない人口は20億人以上、下水設備を利用できない人は40億人を超えています。

水は生きていくために必要なものであり、さらに病気を未然に防ぐには清潔な水の確保も欠かせません。

しかし近年は世界的な気候変動により大雨や干ばつが増加しており、人類が使用できる水資源の量に大きな影響が出ています。

SDGs(持続可能な開発目標)においても、目標6「安全な水とトイレをみんなに」が掲げられており、政府機関だけでなく、企業による取り組みに期待がかかっています。

東ティモール民主共和国は、東南アジアに位置する国家です。長く続いた独立のための戦いとその後の混乱がありましたが、現在は復興が進み、電気などのインフラも整ってきています。

一方で、水とトイレの問題はいまだ解決されておらず、アジアでもっとも清潔で安全な水源の確保に苦しむ国となっています。

首都ディリの水道システムは、水道施設の能力不足が原因で維持管理に問題を抱えています。インフラの経年劣化、配水管への違法接続などによる漏水によって、多くの地域で1日に数時間しか給水されない状態にあります。さらにはまったく水が来ない無給水エリアも存在しています。

貧困層が多く住む山岳地帯はアクセスが困難であるためインフラの整備が進まず、地すべりや洪水などもあるためインフラの維持が困難となっています。

Carrying Water Projectでは、すでに6基のGFS(重力式給水システム)の設置を完了しています。今回のCWP GLOBALの設立により、インフラの設置だけでなく、運用・管理などについても支援を行い、自律的な水環境の整備に向けた活動を展開していくようです。

SDGsの推進やESG投資といった投資トレンドの変化もあり、社会課題を解決するビジネスにも資金が集まるようになってきました。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

カテゴリ トレンド
関連タグ 一般社団法人 水循環 設立
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

小規模分散型水循環システムを開発する「WOTA」が資金調達
2022年11月18日、WOTA株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 WOTAは、持ち運べる水再生プラント「WOTA BOX」・水循環型手洗いスタンド「WOSH」の提供や、小規模分散型水…
水問題の構造的な解決を目的に小規模分散型水循環システムを開発する「WOTA」が資金調達
2023年6月19日、WOTA株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 WOTAは、水インフラの新たなスタンダードとして、小規模分散型水循環システムの技術実証や事業化に向けた取り組みを行って…
オンラインAI動作解析ツール「Sportip Pro」が総合型地域スポーツ・クラブ「ヴァンフォーレスポーツクラブ」に導入
2020年10月8日、株式会社Sportipは、「Sportip Pro」が、一般社団法人ヴァンフォーレスポーツクラブに導入されたことを発表しました。 Sportipは、オンラインAI動作解析ツール「…
「カラダメディカ」「丸紅」「エムティーアイ」が働く女性の健康課題の改善を目指す新会社「LIFEM」を設立
2022年6月28日、株式会社カラダメディカは、丸紅株式会社、株式会社エムティーアイと共同で、新会社として株式会社LIFEM(ライフェム)を2022年7月1日に設立することを発表しています。 カラダメ…
高齢者施設向けVR旅行体験提供の「デジタルステッキ」が障害者支援事業の「千楽chi-raku」と業務提携
2021年8月20日、一般社団法人デジタルステッキは、特定非営利活動法人千楽chi-rakuと業務提携契約を締結したことを発表しました。 デジタルステッキは、高齢者施設を中心にVR旅行体験を提供してい…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集