注目のスタートアップ

サブオービタルスペースプレーン(有翼式再使用型ロケット)を開発する「SPACE WALKER」が5.5億円調達

company

2022年3月31日、株式会社SPACE WALKERは、総額5億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

SPACE WALKERは、サブオービタルスペースプレーン(有翼式再使用型ロケット)の研究・開発を行っています。

誰もが飛行機に乗るように自由に地球と宇宙を往来する未来の実現のため、持続可能な宇宙用手段の提供を目指しています。

また、サブオービタルスペースプレーンの開発過程で生まれた複合材製容器は、水素の貯蔵容器として注目されています。

今回の資金は、サブオービタルスペースプレーンの技術実証、商用機開発、新たに立ち上げた複合材事業への設備投資、これらに伴う人員強化などに充当されます。

宇宙に行くためにはロケットの打ち上げが必要であり、これには膨大な費用がかかります。しかし、宇宙といっても、周回軌道に乗らず、高度100km以上の宇宙空間に到達したあとに地上に帰還するサブオービタル(準軌道)なら民間企業でも実現可能なコストで行えます。

SPACE WALKERは、この準軌道に到達し地上に帰ってくることができるスペースプレーン(宇宙機)を開発しています。

以前は衛星などを打ち上げるためのロケットは一度の打ち上げで用途を終える「使い捨て」を前提に設計・開発されていました。再使用できるようにするには回収の手間や、再使用に耐えうるほど頑強に作る必要があるため、このコストを考えると使い捨てのほうが安いという結論だったのです。

しかし、近年は様々な技術の発展により再使用のほうがコストを抑えられるという考えが出てきました。これが再使用型ロケットが開発されている理由のひとつです。

SPACE WALKERのサブオービタルスペースプレーンはこの再使用型ロケットのひとつです。安価に準軌道に到達できるロケットを実現することにより、宇宙への貨物・人間の輸送を手軽にすることを目的としています。将来的にはロケットのような垂直離陸ではなく水平離陸(飛行機と同じような離陸方法)を実装することも目指しています。我々でも手の届く価格での宇宙旅行の実現は近いのかもしれません。

スケールの大きなビジネスには、多くの資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、創業期の資金調達について詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ ロケット 宇宙ビジネス 宇宙機 材料 株式会社 素材 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

グローバル向け算数学習アプリを開発する「Mathmaji」が資金調達
2023年6月30日、株式会社Mathmajiは、資金調達を実施したことを発表しました。 Mathmajiは、グローバル向け算数学習アプリ「Mathmaji(マスマジ)」を開発しています。 現在β版を…
毎月アスリートからのメッセージが届く「MONTHLY MSG.」がリリース
株式会社PASUは、「MONTHLY MSG.(マンスリーメッセージ)」をリリースしたことを発表しました。 「MONTHLY MSG.」は、毎月、選手のビデオメッセージがついたオリジナルカレンダーが届…
植物由来のセルロースファイバーを活用した次世代型素材を開発・提供する「エフピー化成工業」が資金調達
2025年3月3日、エフピー化成工業株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 エフピー化成工業は、難古紙などのセルロースとリサイクルプラスチックのブレンドを実現する独自のリサイクル技術を活用…
日本公庫・研究フォーラム2022「持続可能性の世紀を切り拓くベンチャー起業家~不確実な21世紀の創業環境を乗り越えて~」11/25開催
株式会社日本政策金融公庫は、日本公庫・研究フォーラム2022「持続可能性の世紀を切り拓くベンチャー起業家~不確実な21世紀の創業環境を乗り越えて~」の開催を発表しました。 持続可能性という観点から今後…
ベッド・マットレスEC「ネルコンシェルジュ neruco」を運営する「インテリアオフィスワン」と「日本毛織」が資本業務提携
2023年6月2日、株式会社インテリアオフィスワンは、日本毛織株式会社と資本業務提携したことを発表しました。 インテリアオフィスワンは、ベッドやマットレスなど寝具の企画・開発と、これら製品の自社EC「…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集