注目のスタートアップ

ニュース・アプリ運営の「スマートニュース」が米国事業の加速のために31億円調達

company

2019年8月5日、スマートニュース株式会社は、総額31億円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、日本郵政キャピタルなどです。

スマートフォン・タブレット向けニュース・アプリ「SmartNews(スマートニュース)」を運営しています。

米国事業では、ユーザー数で前年比5倍以上となり、米国でもっとも早く成長しているニュース・アプリです。

今回の資金は、米国市場での急成長のさらなる加速に充当されます。

創業手帳の創業者 大久保の視点

スマホアプリのスマートニュースの調達。
注目した点は下記の4点。

1.米国での伸長
2.郵政の投資
3.バリバリの理系社長
4.グノシーとの競争

1.米国のダウンロードのランキングに入ったということだが、スマートニュースはコンテンツを作っていると言うより、ニュースコンテンツを読みやすく統合するアプリであるため、コンテンツに比べて、日本語以外の言語系に持ち込みやすい面があるかもしれません。

2.郵政の投資
日本最大のVCは郵政のファンド。2018年のVC投資は、投資総額が伸びたが、投資先は減ったという傾向。CVCによるレイター投資が市場を牽引している。企業が内部留保による投資を増やしているという現状がある。こうしたCVCの特徴は、評価の定まった大型のベンチャーに投資をする傾向がある。(逆に小さい規模のスタートアップへの投資は弱め)。郵政の場合は、巨額の運用すべき資産を抱えており、低金利の中、ベンチャー投資にも資金を振り向けている。日本最大の投資ファンドは郵政で1000億円規模。低金利で運用しにくい中、スタートアップに資金が流入している。IPOまで行かなくなても大型の資金調達ができてしまう現状がある。スマートニュースは未上場だが相当な規模に達している。IPOまで行かなくても、大型調達ができて、米国進出もできてしまう状況がある。(出資の前提はエグジットなのだが)

3.バリバリの技術系の社長
鈴木社長の「なめらかな社会とその敵」は難解で有名。スタートアップの経営者の本としては異色の専門書だ。
情報処理推進機構において、伝播投資貨幣PICSYが未踏ソフトウェア創造事業に採択、天才プログラマーに認定されているなど、完全な理系の社長だ。日本のベンチャーでスケールする会社は、ビジネスより、マーケよりの人が多い傾向がある(特にIT業界の草分けの時期)。その中では、異色な完全なる理系社長。今後、日本のスタートアップも徐々に技術よりの社長の比率が増えてくるかもしれない。

4.グノシーとの競争
ニュース、キュレーションアプリで競合しており、先にIPOしているグノシーが売上高150億、利益20億以上で業績は堅調。業界のもう一つの雄のスマートニュースが今後、IPOに行くのか、しばらくあえての未上場で行くのかも注目。

大久保の視点

スマホアプリのスマートニュースの調達。 注目した点は下記の4点。 1.米国での伸長 2.郵政の投資 3.バリバリの理系社長 4.グノシーとの競争 1.米国のダウンロードのランキングに入ったということだが、スマートニュースはコンテンツを作っていると言うより、ニュースコンテンツを読みやすく統合するアプリであるため、コンテンツに比べて、日本語以外の言語系に持ち込みやすい面があるかもしれません。 2.郵政の投資 日本最大のVCは郵政のファンド。2018年のVC投資は、投資総額が伸びたが、投資先は減ったという傾向。CVCによるレイター投資が市場を牽引している。企業が内部留保による投資を増やしているという現状がある。こうしたCVCの特徴は、評価の定まった大型のベンチャーに投資をする傾向がある。(逆に小さい規模のスタートアップへの投資は弱め)。郵政の場合は、巨額の運用すべき資産を抱えており、低金利の中、ベンチャー投資にも資金を振り向けている。日本最大の投資ファンドは郵政で1000億円規模。低金利で運用しにくい中、スタートアップに資金が流入している。IPOまで行かなくなても大型の資金調達ができてしまう現状がある。スマートニュースは未上場だが相当な規模に達している。IPOまで行かなくても、大型調達ができて、米国進出もできてしまう状況がある。(出資の前提はエグジットなのだが) 3.バリバリの技術系の社長 鈴木社長の「なめらかな社会とその敵」は難解で有名。スタートアップの経営者の本としては異色の専門書だ。 情報処理推進機構において、伝播投資貨幣PICSYが未踏ソフトウェア創造事業に採択、天才プログラマーに認定されているなど、完全な理系の社長だ。日本のベンチャーでスケールする会社は、ビジネスより、マーケよりの人が多い傾向がある(特にIT業界の草分けの時期)。その中では、異色な完全なる理系社長。今後、日本のスタートアップも徐々に技術よりの社長の比率が増えてくるかもしれない。 4.グノシーとの競争 ニュース、キュレーションアプリで競合しており、先にIPOしているグノシーが売上高150億、利益20億以上で業績は堅調。業界のもう一つの雄のスマートニュースが今後、IPOに行くのか、しばらくあえての未上場で行くのかも注目。

解説者紹介

大久保幸世 創業手帳 株式会社 ファウンダー

大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計250万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。

創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら
カテゴリ 有望企業
関連タグ VC アプリ スマホアプリ ニュース ファンド 創業 投資 株式会社 調達 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
起業するには何から始める?誰でもできる起業の仕方や手続き【5ステップで解説】
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

心臓リハビリプログラム医療機器の研究開発を行う「CaTe」が15.8億円調達
2025年8月27日、株式会社CaTeは、総額15億8000万円の資金調達を発表しました。 CaTeは、心疾患患者に対する運動療法を始めとした心臓リハビリを自宅で行うことができる心臓リハビリプログラム…
酪農向けDXソリューションや遺伝・育種改良関連商品を提供する「ファームノートホールディングス」がグループ全体で8.4億円調達
2024年4月19日、株式会社ファームノートホールディングスは、グループ全体で総額8億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ファームノートホールディングスは完全子会社の株式会社ファー…
スポーツ・チームや選手に投げ銭(ギフティング)できるサービス提供の「エンゲート」が資金調達
2020年11月2日、エンゲート株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 スポーツ・チームや選手に、応援する気持ちをギフティング(投げ銭)できるサービス「エンゲート」を提供しています。 10…
アバター技術により人間を生身から解放する「AVITA」が設立 5.2億円を調達
2021年9月7日、AVITA株式会社は、総額5億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 人と関わるロボットやアバターの研究開発を行う石黒浩氏(大阪大学大学院基礎工学研究科教授)が設立…
暗号資産取引所システムの開発などを手掛ける「CXRエンジニアリング」が資金調達
2022年9月26日、CXRエンジニアリング株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、将棋AI開発で培ったAIテクノロジーをもとにAI事業を展開するHEROZ株式会社です。 CXR…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集